「約束」綾乃様のあとがき

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既出の「約束」に大幅に加筆修正しました。これは、加筆修正以前のものについていただいたあとがきですが、管理人判断でそのまま掲載いたします。ご了承ください。(2013年05月02日)
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 うちの話にも「約束」というタイトルのものがあります。
正確には「遠い約束」というのですが、少年の日の山本明が、ガミラスの初期戦の頃、ただ負けていくだけだった地球、それでもそこに骨を埋めていく先達に対して、誓った“約束”でした。

 こういう時代の約束は、切ないですね。

 現代においても。
 子どもの頃から、そして大人になった今でも。「約束」というのは結ぶ時は神聖なものだと感じています。普通のココロを持った人間ならばそれがどんなに“果たせない約束”でも、相手を想い、自分を律し。そこに交わされる契約が、約束なんでしょう。

 澪と四郎。
 ポトスさんワールドでは、加藤四郎にはまだ恋人がいません。
イカルス時代の、『永遠に…』時代のやり取りの中で、交わされる心の触れあい。短いが貴重な時間。そんな中で、積み重ねられていったもの。
 この澪はとても幸せだったと思います。
 人々に愛され、叔父・進に恋をしていたとはいえ、四郎にも想いを寄せられ……。ちょっと四郎くんがかわいそすぎ、ですけど(笑)。
でもきっと、それでも皆。幸せだっただろうな。

 優しさというのは、ヒトのためにならず。…なんて思いますね。
 それが伝わった時に、ふとした行動が、相手を救うことがある。相手が救われることで、自分は幸せになることができるから。
 こんなこと、普段考えないんだけどなぁ、自分。
 ポトスさんのお話には、そういうことを考えさせてしまう、ほんわかした、だけどシビアな背景を持った雰囲気があるんですわ。

 柚香と真田さんを中心に、組み立てられている世界。
(最近では、そりはもしかして幕さんか? と疑ってもみるが・笑)。
四郎や艦載機隊の仲間たち。山崎さん夫妻。幕さん。
そして、恋人・真田−−やっとこの2人、結婚しそうですよ。

 文章のあたりについていえば、「回想シーンと、本論と、どっちが大事やねん!」と難癖をつけた私ですが(回想の比重が重すぎて、物語の流れが良くない、というのが私の意見だったんだけど)、淡々と語られる物語は冬の日のしばれる窓際に。ホッと飲み物の温かさを呉れます。
 いいなぁ。柚香になりたいなぁ。

 で、こういうシーンでも、思いっきり四郎くん萌え、の私ですが。
 皆、幸せになってね。

 では、また別のお話でお会いしましょう。
 感想など、送ってやってください。励みになると思いますんで♪

 綾乃・拝
(2009年初秋)
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